ahamoと楽天モバイルは何かと比較されるライバルです。
ahamoは20GB、通話5分無料で月2970円(税込)、楽天モバイルは従量課金制(使った分だけ課金)、通話し放題で月0円~3278円。
どちらが本当にお得でしょうか?
今回はahamoと楽天モバイルを料金、エリア等を比較し、最終的なおすすめを決定。更に二つの回線を併用してみたレビューも行います。
ahamoと楽天モバイルの料金プランの比較
ahamoと楽天モバイルの料金プランは大きく違います。まずは表にして比較してみましょう。
月額料金 | 2970円 | 1078~3278円 従量課金制 |
データ容量 | 20GB | ~3GB:1078円 ~20GB:2178円 20GB超~無制限:3278円 |
制限後速度 | 1Mbps | 1Mbps |
通話 | 5分無料 超過後22円/30秒 | 無料 |
海外 | 82の国・地域 20GB上限 | 66の国・地域 2GB上限 |
キャリアメール | なし | なし |
公式サイト | 公式サイト |
楽天モバイルの圧勝としか言いようがありません。
楽天モバイルはネットも通話も無制限。ahamoは20GB上限で通話無料は5分にとどまります。
楽天モバイルは以前、対応エリアに問題がありましたが、現在は人口カバー率99%を超えており大手キャリアと比較しても遜色ありません。
ポイント
ahamoと楽天モバイルは格安SIMではない
ahamoと楽天モバイルは格安SIMではありません。格安SIMはドコモ、au、ソフトバンクなどの回線の一部を使用します。
格安SIMは通信の質がキャリア回線より落ちるのがネック。
ahamoはドコモの格安ブランドです。ahamoは格安SIMとは異なりドコモの本回線を使うためドコモと遜色のない回線スピードがあります。
ちなみにauの格安ブランドはpovo、ソフトバンクの格安ブランドはLINEMOです。
楽天モバイルはドコモ、au、ソフトバンクと並ぶキャリア回線の一つ。
どちらもクオリティの高い通信回線が魅力です。
【レビュー】ahamoと楽天モバイルのeSIMを併用してみた
楽天モバイルのスマホ「Rakuten Hand」にahamoと楽天モバイルのeSIMを入れてみました。
参考【Rakuten Handレビュー】無制限で格安!テザリングで固定回線の代わりにも
※同じスマホです
ahamoは最大20GB使えて2970円。楽天モバイルはデータ通信には緊急時を除いて利用せず、通話専用として利用します。
楽天モバイルはRakuten Link経由なら通話し放題です。
Rakuten Link
月のデータ容量は20GBあれば十分ですし、通話はRakuten Linkでまかないます。
Rakuten Linkの通話の品質はスマホに最初からついているものにやはり劣ります。
多少の通話音質が気にいらないならRakuten Linkで十分でしょう。
ahamoのメリットは何と言ってもドコモのハイクオリティな通信環境が手に入る事です。
楽天モバイルは無制限ではありますが、プラチナバンド非対応なので安定性に欠けます。
実際の通信速度を測ってみた所、42Mbpsでした。
テザリングも無料なのでタブレットやPCに接続して使えます。
二つのSIMの切り替えはアプリを利用しています。
SIMの切り替えアプリは様々なものがあるので自分に合ったものを選びましょう。
hamoのドコモ回線の安心感は非常にありがたいです。
最大手のドコモだけあって対応エリアを気にするストレスがないからです。
しばらくはデータ通信はahamo、通話は楽天モバイルという組み合わせ(デュアルSIM)使ってみて、楽天モバイルの対応エリアの不安がなくなったら楽天モバイル一本に絞るのも良いでしょう。
通話料金の比較では楽天モバイルが圧勝
ahamoと楽天モバイルの通話料金を比較してみます。
ahamo | 楽天モバイル | |
通話料 | 5分無料 超過後22円/30秒 | 【Rakuten Link】 かけ放題無料 |
オプション | かけ放題オプション 1100円/月 | 10分(標準)通話かけ放題 SMS送受信が使い放題 1,100円/月 |
それぞれの通話に1100円/月のオプションがあります。
ahamoの通話料金
ahamoは5分以内の通話なら何度かけても無料なのが魅力です。
5分を超過後は30秒あたり22円の料金がかかります。
通話し放題のオプションは月1100円。SMSには別途料金が発生します。
オプションをつけると月額料金が4070円になり割高感があります。
楽天モバイルの通話料金
楽天モバイルは「Rakuten Link」というアプリを使うと通話は無料です。
Rakuten Link
Rakuten Linkを使っていない人との通話もかけ放題無料なので非常にメリットが大きいです。
オプションに「15分(標準)通話かけ放題」(月1100円)があります。
こちらはRakuten Linkではなく、スマホの電話アプリでの通話のオプション。ネット回線を使うRakuten Linkの音質に不安のある方におすすめです。SMSも使い放題なのでSMSを使う機会が多い方にも最適です。
ahamoは5分以内の通話なら何回かけても無料です。
ahamoには1100円の無制限かけ放題オプションもあります。
ahamoと楽天モバイルの対応エリア比較
ahamoと楽天モバイルの対応エリアではahamoの勝利です。
ahamo | 楽天モバイル | |
4Gエリア | ドコモ回線 日本全国 山間部、地方にも強い | 楽天回線は首都圏、主要都市が中心 楽天回線エリア外はau回線に接続 |
5Gエリア | 首都圏中心 地方都市でも対応済みあり | 首都圏中心 地方都市はまだ少ない |
重要な違いがあるので丁寧に見て行きましょう。
ahamoの対応エリア
ahamoはドコモの格安プランなのでドコモ回線を使います。
そのため対応エリアは地方都市はもちろん山間部まで広くカバーしています。
ahamoのスマホを地方に持っていって繋がらない心配はまずないでしょう。
更に高速な5Gのエリアも急ピッチで広がっています。首都圏はもちろん地方都市でも5G対応のエリアがかなりあります。
楽天モバイルの対応エリア
楽天モバイルの対応エリアはやや狭いです。関東を例にとります。
濃いピンクが楽天エリア=無制限エリア。
薄いベージュがパートナー回線エリア。
パートナー回線エリアとはauから楽天モバイルが借りているエリアです。
楽天モバイルの対応エリアの欠点は、プラチナバンドに非対応なことです。
プラチナバンドは建物の奥や入り組んだ場所に強い電波。楽天モバイルはプラチナバンドがないため建物の奥などがやや苦手です。
とはいえ楽天モバイルがプラチナバンドを獲得するのもそう遠くないという見方が多いです。
ahamoと楽天モバイルを通信速度の比較
ahamoと楽天モバイルの通信速度の比較は以下の通りです。
リアルに使っている方々の実測の平均値です。
ahamo | 楽天モバイル | |
下り平均 | 89.43Mbps | 29.7Mbps |
上り平均 | 13.01Mbps | 17.57Mbps |
※みんなのネット回線速度調べ(あくまで目安)
実測の平均ではahamoが下り速度で楽天モバイルに3倍近い差をつけて圧勝です。
とはいえ、楽天モバイルの29.7Mbpsでも特に不便があるとはいえません。
NETFLIXの高画質に必要な速度は5Mbps、かなりの速度を必要とするZoomでさえ10Mbpsあれば十分です。
速度面がシビアに問われるとしたらテザリンングの場合です。
テザリングとはスマホからWiFiを出してPCやタブレットのネット環境を整える仕組み。
ahamoも楽天モバイルもこのテザリングが無料で使えます。
PCやタブレットの場合、より大きなデータ量を必要とする場合が多いので高速のドコモ回線を使うahamoは余力があり有利です。
ahamoと楽天モバイルのデータ容量を比較
次はahamoと楽天モバイルのデータ容量を比較してみましょう。
それぞれの強みと弱みがはっきりと分かります。
ahamo | 楽天モバイル | |
データ容量 | 20GB | 楽天回線エリア:無制限 パートナー回線エリア:5GB |
ahamoのデータ容量
ahamoのデータ容量は20GBが上限です。
20GB以内の方ならahamoで十分でしょう。
20GBを超えると通信速度が制限されますが、最大1Mbpsとそこそこの速度は出ます。
1Mbpsは前述のとおり、メールやYouTubeの標準画質程度なら楽しめる速度です。
「大盛りオプション」追加で100ギガまで利用可能に!
ahamoには「大盛り」オプションがあります。
これは20ギガの上限に80ギガをプラスするオプションで月額1980円。
このオプションを追加することで合計で100ギガ利用できるようになります。
20ギガまで2970円+80ギガのオプションが1980円。合計で4950円。
特にテザリングなどに利用すると、自宅の回線をahamo一本にする事も可能になります。
楽天モバイルのデータ容量
楽天モバイルは無制限です。
従量課金制で最大限に使っても3,278円ですから非常にリーズナブル。
使った分で月額料金が決まるのが大きな魅力です。
たとえば月3GBまでなら1078円に抑えられます。
キャリアメールは楽天モバイルにはある!
携帯を契約すると付いてくるキャリアメール。ドコモなら@docomo.ne.jp、auなら@ezweb.ne.jp、ソフトバンクなら@softbank.ne.jpですね。
楽天モバイルには「楽メール」というキャリアメールがあります。ドメインは「@rakumail.jp」になります。
もちろん無料で利用可能です。
ahamoには残念ながらキャリアメールはありません。
両社ともキャリアメールを持ち運んで利用可能
大手キャリアからキャリアメールを持ち運んでahamo、楽天モバイルで利用する事も可能です。
【キャリアメール持ち運びサービス一覧】
利用料金 | |
ドコモ | 月額330円 ※初回31日間無料 |
au | 月額330円 |
ソフトバンク ワイモバイル | 年間3300円 22年夏以降:月330円 |
ドコモからahamoへのキャリアメール持ち運びはそのまま手続きをするだけでOK。
その他の場合は、キャリアの解約後31日以内に持ち運びの手続きが必要です。
このように大手キャリアからのキャリアメール持ち運びが可能な一方で、ahamoにはキャリアメールがありません。
大手キャリアのメールを持ち運ばない方でメールアドレスが必要な方はGmailなどのフリーメールを利用する必要があります。
乗り換えはahamoと楽天モバイルどちらがしやすい?
ahamoはウェブのみからの申し込みが基本です。店頭でウェブでの申し込みのサポートを行っていますが3,300円の有料になります。
ahamoの場合、すべての手続きがウェブで完結します。
楽天モバイルはウェブと店頭から申し込む事ができます。こちらは店頭での申し込みも無料です。
乗り換え時にかかるお金は以下の通りです。
ahamo | 楽天モバイル | |
事務手数料 | 無料 | 無料 |
SIMカード発行料 | 無料 | 無料 |
違約金 | なし | なし |
MNP転出手数料 | 無料 | 無料 |
格安SIMだと事務手数料やSIMカード 発行料がかかる所が多いのですが、ahamoと楽天モバイルはすべて無料なので乗り換えがしやすいです。
契約縛りがないためいつやめても違約金が発生しないのも大きな魅力です。
サポートは楽天モバイルが一歩リード
格安なスマホのサポートはおざなりになっている場合が多いですが、この二社はどうでしょうか?
ahamo | 楽天モバイル | |
サポート | オンライン 店舗(3300円) | オンライン 電話 店舗 |
ahamoのサポート
ahamoのサポート体制はオンラインと店舗があります。
オンラインは対人のチャット。チャットの向こうがAIの場合も多いですが、人が対応してくれるので細やかに対応してくれます。
受付時間は9:00から20:00までです。
ドコモ店舗でのサポートも行っていますが、一回3300円と有料です。
楽天モバイルのサポート
楽天モバイルは「my楽天モバイル」で有人のチャットでサポートしてくれます。
受付時間は9:00から23:00までです。
また電話でのサポートもあります。
楽天モバイルの店舗でも無料で対応してくれます。
サポート体制に関しては楽天モバイルの方がahamoよりも選択肢が多いです。
ahamoの場合、ドコモ店舗でのサポートが有料になりますが、安さを実現するためには仕方ないのかも知れません。
ahamoと楽天モバイルのセット割の比較
光回線などのセット割を比較してみます。
ahamo | 楽天モバイル | |
セット割 | なし | 楽天ひかり 1年間無料 |
家族割 | なし | なし |
家族割についてはahamo、楽天モバイルともに対象外です。
光回線などのセット割はahamoは対象外。携帯料金の割引はありません。今までセット割で割引になっていた方は光回線を見直した方が安くなります。
参考ahamo(アハモ)におすすめな光回線!ドコモ光はNG?お得なのはこれだ
楽天モバイルは楽天ひかりを契約すると1年間無料、更に工事費も無料になります。
ポイント
【auの格安プランpovoとの比較】
ahamoと楽天モバイルをメインに比較していますが、auの格安プランであるpovoもライバルの一つです。
【povoのプラン内容】
基本料 | 0円 |
データトッピング | 使い放題(24時間):330円 1GB(7日間):390円 3GB(30日間):990円 20GB(30日間):2700円 60GB(90日間):6490円 150GB(180日間):12980円 |
通話トッピング | 5分以内かけ放題:500円 通話し放題:1650円 |
コンテンツトッピング | DAZN使い放題(7日間):760円 smash.使い放題(24時間):220円 |
対応回線 | 5G/4G |
テザリング | 無料 |
各種割引 | なし |
公式サイト | povo公式サイト |
基本料は0円で「トッピング」形式でデータ量や通話プランを選ぶ方式になります。
ただし、通信制限後の速度は最大128kbpsとahamoの最大1Mbpsより遅いのがネックになります。
1MbpsあればメールやSNSやYouTubeの標準画質は可能ですが、128kbpsでは何もできない厳しい速度制限と言えます。
ahamoと楽天モバイルの取り扱いスマホの比較
ahamoも楽天モバイルも契約とセットで機種変できるスマホが沢山あります。
ahamo | 楽天モバイル | |
iPhone | iPhone 14シリーズ iPhone SE | iPhone 14シリーズ iPhone 13シリーズ iPhone SE iPhone 12 iPhone 12 mini |
Android | Galaxy S22 SC-51C Galaxy S20 5G SC-51A AQUOS wish2 SH-51C | Xperia 5 IV Galaxy Z Flip4 Xperia 10 IV Xperia 10 III Lite OPPO Reno7 A Redmi Note 11 Pro 5G など |
オリジナルスマホ (Android) | Rakuten BIG Rakuten Hand 5G |
購入できるスマホの豊富さでは楽天モバイルの方がバラエティーに富んでいます。
取り扱いスマホとは別に対応スマホはahamoも楽天モバイルも豊富です。
【ahamoと楽天モバイルの比較】よくある質問
ahamoと楽天モバイルの併用はできる?
デュアルSIM対応端末なら可能です。どちらもeSIMに対応しているのでデュアルSIM運用も簡単です。
ahamoと楽天モバイル、どっちがいい?
楽天モバイルの方が基本的にはコスパが良いです。ただし、楽天モバイルは対応エリアが狭いため都市部以外の方は、ahamoの方が安心感が大きいです。
iPhoneでahamoと楽天モバイルの併用は可能?
可能です。なお、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR 以降のiPhoneはeSIMに対応しています。
電波の繋がりやすさで選ぶならどっち?
繋がりやすさなら大差をつけてahamoです。楽天モバイルはプラチナバンドがないので対応エリア内でも繋がりにく現象があります。
ahamoと楽天モバイルの通信速度はどっちが速い?
環境にもよりますが、ドコモ回線を使うahamoの方が一般的には高速です。
ahamoと楽天モバイルの比較まとめ
ahamoと楽天モバイルを比較してきました。
両者どちらを選ぶかは楽天回線のエリア内かエリア外かが重要なファクターです。
楽天モバイルがおすすめな方
- データを無制限で使いたい
- 通話を無制限で使いたい
楽天モバイルは、以前は対応エリアに不安がありましたが、現在はどこでも無制限で使える優良回線と言えます。
通話無制限のRakuten Linkも大きな魅力です。
ahamoがおすすめな方
- ドコモの高速回線が使いたい
- 20GBあれば十分である
- 長い通話をしない(5分以内は無料)
楽天エリアの外ならahamoがおすすめです。
ドコモの回線速度は高速なのも魅力です。