5G対応のポケット型WiFiが人気です。今回は各社の5Gポケット型WiFiを徹底比較しておすすめはどこかを決定。
更に、入手したドコモの5Gモバイルルーター、Wi-Fi STATION SH-52Aの実力、4Gとの比較を行います。
5Gポケット型WiFi「Wi-Fi STATION SH-52A」(ドコモ)
5G対応ポケット型WiFiを徹底比較
5G対応ポケット型WiFiの月額料金を比較してみましょう。
【5G対応ポケット型WiFiの料金比較表】
月額料金 | 5Gポケット型WiFi端末代 | |
■キャリア回線等 | ||
ドコモ | 5Gギガホプレミア:7315円 | Wi-Fi STATION SH-52A 68904円 分割1914円×36回 |
5Gギガライト:3465~6150円 | ||
5Gデータプラス:1100円 ※スマホと2台持ちの場合 | ||
au | モバイルルータープラン5G:4,721円 | Galaxy 5G Mobile Wi-Fi SCR01 22000円 分割615円+611円×35回 |
ソフトバンク | データ通信専用3GB:990円 | Pocket WiFi 5G A101ZT 28800円 分割800円×36回 |
データ通信専用50GB:5280円 | ||
データシェアプラン:1078円 ※スマホと2台持ちの場合 | ||
■ワイモバイル・WiMAX | ||
ワイモバイル | 5G上限7GB:4066円 | Pocket WiFi 5G A102ZT 10800円 分割300円×36回 |
5G上限無し:4817円 | ||
UQ WiMAX | ギガ放題:4268円 ※5Gはじめる割(2年間割引) | Galaxy 5G Mobile Wi-Fi 21780円 分割605円×35回 |
重要な比較ポイントがあるので一つ一つくわしく見ていきます。
【ドコモ】
ドコモのギガホプレミアは月7315円で無制限ですが、5Gポケット型WiFiの為だけに単体で契約するのは高額すぎます。
スマホとデータシェアする「5Gデータプラス」でポケット型WiFiを契約するのが現実的ですが、こちらは無制限でなく30GBが上限。
更に端末代が70000円近くして、分割でも毎月1914円と重すぎます。
【au】
auはドコモ、au回線の他にグループ会社のUQ WiMAXの独自回線を使います。
回線の内容的にはUQ WiMAXと同じものです。
UQ WiMAXには、最初の2年間毎月550円割引になる「5Gはじめて割」があるのですが、auにはこのキャンペーンがなく割高。
WiMAX回線は、auで契約するよりUQの方が安いです。
【ソフトバンク】
ソフトバンクは、ワイモバイルと同じ回線を使います。料金の比較ではワイモバイルの圧勝。
ソフトバンクスマホを使っている方は「データシェアプラン」を利用してスマホのデータ量をポケット型WiFiに使う事が可能です。
しかし、30GBが上限なので、動画等を見る方はすぐ上限に達してしまいます。
【ワイモバイル】
ワイモバイルの5Gポケット型WiFiは使い放題プランが月4817円とそこそこ安いです。
ただし、使い放題のエリアの狭さが問題になります。ワイモバイルはエリア自体は広いのですが、無制限で使えるエリアは狭いのです。
無制限エリア以外は7GB上限になってしまいます。
更に無制限で使えるのは4G回線のみ、5Gは7GBが上限です。
【UQ WiMAX】
UQ WiMAXはWiMAXの独自回線に加えてau4GLTEとau5GLTEが使い放題です。
使い放題のエリアが広いのが魅力です。
月4818円ですが、「5Gはじめる割」が適応されて、月額4268円で利用できます。
それに5G端末の月賦605円が上乗せされて、月額の実質は4873円になります。
結論を言えば、WiMAXが5Gポケット型WiFiとして最もリーズナブルでおすすめ。
Galaxy 5G Mobile Wi-Fi
しかし、UQ WiMAXは最安ではありません。
WiMAX回線には様々なプロバイダがあり値下げ競争をしており、UQよりこういったプロバイダの方が安いのが実情です。
これらのプロバイダは安いだけで回線、端末性能等はUQ WiMAXと全く同じです。
5G対応ポケット型WiFiならWiMAXがおすすめな理由
使い放題な上に高速、何より他社の5G対応ポケット型WiFiより安いのがWiMAX回線です。
UQ WiMAXも安いのですが、WiMAXプロバイダなら更にリーズナブルに5G回線が使えます。
端末代 | 月額実質 | 契約年数 | |
---|---|---|---|
GMOとくとくBB-WiMAX | 無料 | 3872円 | 3年 |
カシモWiMAX | 無料 | 4370円 | 3年 |
BIGLOBE WiMAX | 月賦 ※月額に上乗せ済 | 4874円 | 1年 |
UQ WiMAX | 月賦 ※月額に上乗せ済 | 4873円 | 2年 |
※このテーブルは画面が狭い場合、横にスクロールできます
特にカシモWiMAXは端末代も込みの月額料金が安く最もおすすめです。
BIGLOBE WiMAXは契約期間が短いのが魅力。キャッシュバック10000円により実質値引きで月額実質料金がかなり軽いです。
ただし、端末代の月賦は24回。1年でやめた場合は残りを一括で支払う必要があるので注意です。
いずれにせよ5G対応ポケット型WiFiではWiMAXが最もおすすめです。
5G対応ポケット型WiFiのスペックを全比較
当サイトで契約したのはドコモの5G対応ポケット型WiFi「Wi-Fi STATION SH-52A」です。
その他にauからは「Speed Wi-Fi 5G X01」、ソフトバンクからは「Pocket WiFi 5G A004ZT」、UQ WiMAXからは「Galaxy 5G Mobile Wi-Fi」と5G対応ポケット型WiFiが出揃いました。
それぞれのスペックを比較してみましょう。
【5G対応ポケット型WiFiのスペック比較表】
※この表は画面が小さい時横にスクロール可能です。
Wi-Fi STATION SH-52A | Speed Wi-Fi 5G X01 | Pocket WiFi 5G A004ZT | Galaxy 5G Mobile Wi-Fi | |
---|---|---|---|---|
サイズ・重さ | 84×157×16mm 268g | 84×157×16mm 265g | 73×133×18.6mm 225g | 76×147×10.9mm 203g |
最大通信速度(下り) | 5G:4.2Gbps 4G:1.7Gbps | 5G:4.1Gbps 4G:1Gbps | 5G:3Gbps 4G:838Mbps | 5G:2.2Gbps |
最大通信速度(上り) | 5G:480Mbps 4G:131.3Mbps | 5G:481Mbps 4G:112.5Mbps | 5G:298Mbps 4G:46Mbps | 5G:183Mbps |
同時接続台数 | 18台 | 16台 | 30台 | 10台 |
バッテリー容量 | 4,000mAh | 4,000mAh | 4100mAh | 5000mAh |
値段 | 68904円 | 71500円 | 69840円 | 21780円 |
表を見て分かる通り、特筆すべきはやはり通信速度です。2Gbps~4Gbps超えと非常に高速。
光回線ですら1Gbps程度ですから、その2~4倍に当たります。
ちなみにドコモの最新4Gポケット型WiFi「Wi-Fi STATION SH-05L」は最高速度988Mbpsなので同社製の5G対応ポケット型WiFiは4倍以上の差をつけています。
しかし、実測してみると分かるのですが、メーカー発表の最大速度と実測では大きな隔たりがあり参考程度にとどめておくべきです。更に対応エリアの問題もありますから、「5G対応ポケット型WiFiはどこも十分高速だよね」程度の認識でOKです。
【実測】5G対応ポケット型WiFiと4G、WiMAXの速度対決
ここからは実際の5G対応ポケット型WiFiを使って通信速度を実測してみます。
今回、検証のために用意したモバイルルーターは3種類です。
上が5G対応ポケット型WiFiのSH-52A 、左下が4G、右下がWiMAX。
それぞれのカタログ上のスペックは以下です。
【実測に使用するポケット型WiFiのカタログスペック】
5G対応ポケット型WiFi | 4G SIMフリーポケット型WiFi | WiMAX | |
機種名 | Wi-Fi STATION SH-52A | Mobile WiFi E5577 | Speed Wi-Fi NEXT W05 |
メーカー | シャープ | Huawei | Huawei |
SIM | NTTドコモ | OCNモバイルONE | WiMAX+au |
利用回線 | NTTドコモの5G網 | NTTドコモの4G網 | WiMAX網+auの4GLTE網 |
最大下り速度 | 4.1Gbps | 150 Mbps | 758Mbps |
最大上り速度 | 480Mbps | 50Mbps | 112.5Mbps |
重量 | 268g | 112g | 131g |
バッテリー容量 | 4000mAh | 3000 mAh | 2750 mAh |
では、早速これから実測です!
1、福岡PayPayドーム
5Gの実力を測定する上で、球場はベストな場所と言えます。
【5G対応ポケット型WiFiの速度】
290Mbps。
高速ですが、カタログ値は4.1Gbpsですから14分の1の速度。
最も私の使用しているフレッツ光はカタログ値1Gで、実測は190Mbps。
光回線の実測スピードと同等と言えそうです。
【SIMフリーポケット型WiFiの速度】
40Mbps。
結構善戦しています。
【WiMAXのポケット型WiFiの速度】
35Mbpsと3社の中で最も遅いです。
【結論】
5G対応ポケット型WiFiが他2社の6倍以上速い速度でデータ通信ができるという結果になりました。
速度的には光回線の実測より少し速いです。
2、Fukuoka Growth Next
次はインキュベーション施設のFukuoka Growth Next。
【5G対応ポケット型WiFiの速度】
250Mbps。
ここでも200Mbpsを軽く超える高速通信です。
【SIMフリーポケット型WiFiの速度】
46Mbps。
OCNモバイルONEのSIMはかなり優秀ではないでしょうか。
MVNOであるにもかかわらずこの速度です。
【WiMAXのポケット型WiFiの速度】
40Mbps。
ここでもWiMAXが最も遅いという結果になりました。
もっとも遅いと言っても十分に実用域です。
【結論】
Fukuoka Growth Nextでも5Gモバイルルーターの速度が最速。
4G、WiMAXに5~6倍の差をつけて圧勝です。
参考【WiMAXの5Gプラン】速度、料金を比較した結果おすすめなのはここだ
実速結果を表で比較してみた
3か所でのモバイルルーターの速度を表にしたのが以下です。
5Gモバイルルーター | 4G SIMフリーモバイルルーター | WiMAX | |
スポット1 | 290Mbps | 40Mbps | 35Mbps |
スポット2 | 250Mbps | 46Mbps | 40Mbps |
5Gのポケット型WiFiは圧倒的に速いです。
しかし、期待したほどでもないというのが正直なところです。
そうは言っても4GやWiMAXよりも速く、その差は5倍以上です。
ポイント
5Gと比較すると4Gが随分と遅いように見えます。
しかし、例えばNETFLIXを高画質で視聴するには5Mbpsあれば十分。
テレワークに良く使われるzoomに必要な速度は1.2Mbps程度です。
参考Zoom会議の通信量は?テレワークに最適なポケット型WiFiの選び方!
それを考えると4Gでも実は十分に高速です。
【どんな風に届く?】5G対応ポケット型WiFiの到着から開封までを実況
段ボールに入った状態
5G対応ポケット型WiFi「SH-52A」をドコモオンラインで注文。
注文日は6月2日。到着は2週間後の6月14日でした。
発送は↑のような段ボールに入った状態で送られてきます。
内容物は本体とUSBケーブル、説明書、そしてSIMカード。
本体にSIMカード専用のスロットがあり、スマホと同じく細長い金属製のピンを差し込んで開けるタイプです。
とにかく大きいというのが5G対応ポケット型WiFi「SH-52A」の特徴です。
使用しているiPhone10よりも大きく厚く、形状も角ばっているため更に大きく見えます。
大きさの割に軽いのはおそらくバッテリー容量が4000mAhと他のポケット型WiFi並みであるためではないかと思われます。
【まとめ】5G対応ポケット型WiFiは高速+使い放題が魅力
5G回線エリアはまだまだ狭く実用レベルとは言い難いです。
しかし、各社とも数年後を見越して4Gのポケット型WiFiを廃止て、5G対応ポケット型WiFiに移行しつつあります。
5Gエリアは急速に拡大中なので、数年後にはかなりの範囲が5Gエリアになるでしょう。
これまで比較してきたように5G対応ポケット型WiFiで最もおすすめなのはWiMAX回線です。
キャリア回線は該当キャリアのユーザーがサブ機として利用するのには良いのですが、データ量の上限が低すぎるのです。
WiMAXの5Gモバイルルーターが使い放題・低料金で使い勝手が良いです。
特にカシモWiMAXは安価で端末代も無料のためおすすめです。