格安SIMというと通信速度が遅いというイメージがあります。
事実として三大キャリアより確かに通信速度は遅いのですが、では「どれくらい遅いのか」という点がとても重要になります。
要するに日常使いに問題ない範囲で遅いのか、それとも日常使いが困難なほどの通信速度なのか、です。
日常使いに問題ない程度の遅さならば、格安SIMは月額料金が安いですから有望な選択肢になります。
今回は気になる格安SIMの通信速度をランキング形式で紹介。
さらにキャリア回線の通信速度との比較も行います。
キャリア回線の通信速度は?格安SIMランキングの前提!
格安SIM通信速度ランキングにいく前にまずは、三大キャリアの通信速度をチェックです。
【3大キャリアの通信速度ランキング】
通信速度(2023年) | 通信速度(2022年) | |
ドコモ | 120.06Mbps | 186.45Mbps |
ソフトバンク | 94.69Mbps | 99.27Mbps |
au | 73.38Mbps | 103.36Mbps |
通信速度のデータはすべて、みんそくという通信速度の投稿サイトのものです。
実際に測定されたものの平均なので通信速度の実情を反映しやすいデータです。
すべて下りの実測平均で、2023年、今年のものと2022年5月のものを並べました。
去年と通信速度の実測がかなり変化しているのが分かります。
まず1番高速なのはやはりドコモの120.06Mbps。
しかし。ドコモしては、これは速いとは言い難いです。
ちなみに去年5月時点では186.45Mbpsでしたからずいぶん遅くなっているのが分かります。
5G対応でより高速になるどころか遅くなっている原因は、最近話題の「パケ詰まり」が原因と思われます。
そして次がソフトバンクの94.69Mbps。
去年は99.27Mbpsでみられますすから。ここはそれほど変わりません。
そしてauは73.38Mbps。auはなんとソフトバンクより遅いという結果です。
このサイトが目安にすぎないとはいえ、去年は103.36Mbpsでしたから、こちらもかなり遅くなっています。
いずれにせよauがソフトバンクより遅いという結果には、目安とはいえ、驚きです。
楽天モバイルもキャリア回線ですが、ここには入れていません。
格安SIMや格安プランと比較される場合が多いので、格安SIM通信速度ランキングで紹介します。
格安SIM通信速度ランキングTOP15
ではここからは格安SIM、格安プランの通信速度をランキング形式で紹介します。
楽天モバイルも便宜的にここに入れてあります。
なお、サンプル数が少ないものと、あまり選択肢に入らないものはランキング対象から抜いてあります。
ランキング上位はオンライン専用ブランドが独占!
通信速度 | ||
第1位 | ahamo | 89.24Mbps |
第2位 | povo | 83.82Mbps |
第3位 | LINEMO | 83.06Mbps |
まずは一位から三位まで。
ここは三大キャリアのオンライン専用ブランドが並びます。
これらは格安SIMではないのでキャリア回線クオリティであることが売りですよね。
【1位】ahamo:89.24Mbps
ahamoはドコモのオンライン専用ブランド。
格安SIMの通信速度ランキング堂々の第一位です。
ahamoはドコモ回線そのものなので、厳密には格安SIMではありません。
ただ、格安回線を選ぶ際は格安SIMのライバルですので、通信速度ランキングに入れてあります。
データ上限 | 20GB |
月額料金 | 2970円 |
通話 | 5分かけ放題付 |
通信制限後 | 1Mbps |
20GB、5分かけ放題付きで2970円と格安。
通信速度は、ドコモ品質で5Gにも対応。通信速度の快適さで選ぶならahamoはピカイチ。
【2位】povo:83.82Mbps
二位はpovo。auのオンライン専用ブランドで83.82Mbps。
こちらもau回線そのもので、通信速度も高速です。
povoは独自のトッピング形式が人気の携帯ブランド。
基本料ゼロ円でそこに様々なトッピングをして利用します。
例えば、3GB(30日間有効)なら990円。
20GB(30日間有効)なら2700円とリーズナブルな料金体系です。
【3位】LINEMO:80.06Mbps
三位のLINEMOの通信速度は80.06Mbps。
こちらはソフトバンクのオンライン専用ブランド。
LINEMOは様々なキャンペーンをやっている事でも人気です。
ミニプラン | スマホプラン | |
データ上限 | 3GB | 20GB |
月額料金 | 990円 | 2728円 |
通信制限後 | 300kbps | 1Mbps |
LINEデータフリー | 〇 | 〇 |
3GBと20GBのプランがあり、特に3GBのプランが人気になっています。
また通信制限後もミニプランは300kbps、スマホプランは1Mbpsと全く使えなくなるわけではないのが魅力です。
ランキング4位~6位はサブブランド勢の通信速度が独占
通信速度 | ||
第4位 | UQモバイル | 79.27Mbps |
第5位 | ワイモバイル | 73.04Mbps |
第6位 | 楽天モバイル | 69.45Mbps |
通信速度ランキングの4位から6位には各社サブブランド、そして楽天モバイルがランクインです。
【4位】UQモバイル:79.27Mbps
UQモバイルはauのサブブランド。auとの機能連携が多いのが魅力です。
コミコミプラン | トクトクプラン | ミニミニプラン | |
データ上限 | 20GB | 1-15GB | 4GB |
月額料金 | 3278円 | 3465円 ※1GB以下:2277円 | 2365円 |
割引最大適応後 | 2178円 ※1GB以下:990円 | 1078円 | |
通話 | 10分かけ放題 | ||
通信制限後 | 1Mbps | 1Mbps | 300kbps |
コミコミプランの月額料金は20GB、10分かけ放題がついて月額3278円。
これはahamoに対抗したプランと言われています。
トクトクプラン、ミニミニプランはセット割や家族割の対象で割引対象になればかなり格安で利用できます。
UQモバイルは家族割や自宅回線のセット割が前提の利用金体系とも言えます。
また、通信制限後の通信速度もそこそこ出るのも魅力です。
【5位】ワイモバイル:73.04Mbps
五位はソフトバンクのサブブランド、ワイモバイルで73.04Mbps。
通信速度、通信クオリティも比較的高いのが魅力です。
ワイモバイルもあくまでソフトバンクのサブブランドですから厳密には格安SIMではありません。
しかし、格安SIMを選ぶ時に欠かす事はできない選択肢です。
というのは、月額が格安なので格安SIMの料金帯と完全に競合するからです。
S | M | L | |
データ上限 | 3GB | 15GB | 25GB |
月額料金 | 2178円 | 3278円 | 4158円 |
割引最大適応後 | 990円 | 2090円 | 2970円 |
通信制限後 | 300kbps | 1Mbps | 1Mbps |
ワイモバイルは通信速度がそこそこ速いですが、月額料金は割引が適応されなければ安い方ではありません。
家族で入ると二回線目以降は1188円/月引きになりお得です。
【6位】楽天モバイル:69.45Mbps
そして6位は楽天モバイルで69.45Mbps。
楽天モバイルはキャリア回線の一角ですが、料金帯が格安SIMと競合します。
2022年5月に同様のランキング動画を作った際の楽天モバイルの通信速度は39.88Mbpsで12位でした。
およそ1年で30Mbpsほど通信速度が速くなったことになります。
ずいぶん速くなったのは、パートナー回線の上限が撤廃されて1Mbpsに速度が制限されなくなったからかも知れません。
以前は1Mbpsに速度制限にかかったケースが平均を押し下げてた可能性があります。
楽天モバイルの月額料金は従量課金制。
3GBまでは1078円、20GBまで2178円、20GB超過後はいくら使っても3278円以上にはなりません。
ランキング7位~9位は有名格安SIMの通信速度が拮抗
通信速度 | ||
第7位 | nuroモバイル | 66.80Mbps |
第8位 | 日本通信SIM | 62.45Mbps |
第9位 | OCNモバイルONE | 46.58Mbps |
7位からは格安SIMがランクインしてきます。
この辺りの40Mbps~60Mbps台はかなり快適な通信速度です。
例えば、重い動画の代表格であるNETFLIXの高画質でさえ、必要とされる通信速度は5Mbps。
現在の通信回線はややオーバースペックとも言えるのです。
【7位】nuroモバイル:66.80Mbps
nuroモバイルは、特にNEOプランの通信品質が高く、ahamoへ真っ向勝負をかけている格安SIMです。
ソニーがプロデュースしている格安SIMという事もあり信頼性の高さも魅力。
料金 | データフリー | Gigaプラン | |
NEOプラン 20GB | 2699円 | NEOデータフリー | 15GB |
NEOプランW 40GB | 3980円 | NEOデータフリー | 15GB |
VSプラン 3GB | 792円 | ||
VMプラン 5GB | 990円 | バリューデータフリー | 3GB |
VL プラン 10GB | 1485円 | バリューデータフリー | 6GB |
かけ放題プラン 1GB | 1870円 |
NEOプランというのは専用の帯域を設ける事で通信速度が高速なのが魅力のプラン。
NEOプランは20GBと40GBがあります。
3GB,、5GB、10GB、1GBといったその他のプランは通常の格安SIMの通信速度です。
さらにLINEなど利用がノーカウントになるデータフリーや、3ヵ月毎にデータを追加で受け取れるGigaプランなど独自の機能があるのも特徴。
20GB、40GBのNEOプランはアップロードにかかるギガがノーカウントの「あげ放題」に対応しています。
【8位】日本通信SIM:62.45Mbps
8位は日本通信SIMで62.45Mbps。こちらも格安な料金体系で人気ですが、通信速度でも健闘しています。
シンプル290 | みんなのプラン | 20GBプラン | |
データ上限 | 1GB | 10GB | 20GB |
月額料金 | 290円 | 1390円 | 2178円 |
通話 | 70分無料 5分かけ放題 | 70分無料 |
特に合理的シンプル290プランは1GB使えて290円と格安SIMの中でも最安級で大人気。
みんなのプランには無料通話がついており、70分無料か、5分かけ放題が選べます。
20GBプランの通話は70分無料のみ対応です。
これだけ通信速度が出るなら十分ですよね。
【9位】OCNモバイルONE:46.58Mbps
そして9位は、惜しくも受付を停止したOCNモバイルONEで46.58Mbps。
OCNモバイルONEはドコモに吸収され、irumoになってしまいました。
現在は、OCNモバイルONEの受付は中止されています。
10位~12位は格安SIMの有名どころがランクイン
通信速度 | ||
第10位 | イオンモバイル | 41.19Mbps |
第11位 | LinksMate | 40.61Mbps |
第12位 | mineo | 40.24Mbps |
格安SIM通信速度ランキングの10位から12位。
この辺りは格安SIMの有名どころがランクインしています。
イオンでサポートが受けられるイオンモバイル、ゲームを沢山する方に支持されているLinksMate、格安SIMの老舗、mineoの順です。
【10位】イオンモバイル:41.19Mbps
10位はイオンモバイルで通信速度は41.19Mbps。
こちらはイオン実店舗でサポートが受けられるので顧客満足度が高いです。
さいてきプラン | |
0.5GB | 803円 |
1GB | 858円 |
2GB | 968円 |
3GB | 1078円 |
4GB | 1188円 |
5GB | 1298円 |
6GB | 1408円 |
7GB | 1518円 |
8GB | 1628円 |
9GB | 1738円 |
10GB | 1848円 |
プランは1GBきざみなので無駄がないのも魅力。
あまったら翌月に繰り越し可能で、容量変更も一月に何度でも可能です。
このほかに「さいてきプランMORIMORI」があり、20GB:1958円、30GB:3058円、40GB:4158円、50GB:5258円と大容量でもお得な格安SIMとして高い支持を集めています。
【11位】LinksMate:40.61Mbps
ランキング11位のLinksMateはゲーマーの人気が高い格安SIMです。
これくらいの通信速度が出ればスマホゲームは十分ではないでしょうか。
LinksMateの料金プランは、100MBから1TBまで非常に幅広い展開になっています。
超小容量から超大容量まで幅広いラインナップ。さらにゲームのカウントフリーオプションも充実しています。
ゲームを沢山する方におすすめの格安SIMです。
【12位】mineo:40.24Mbps
通信速度ランキング12位に格安SIMの老舗mineoが入ってきました。
mineoはユニークなプラン展開が魅力の格安SIM。
1GB | 1298円 |
5GB | 1518円 |
10GB | 1958円 |
20GB | 2178円 |
マイピタは1GB~20GBまでのプラン展開。余ったデータは繰り越しが可能です。
さらに10GB以上のプランには「パケット放題プラス」というオプションが無料でついています。
「パケット放題プラス」とは最大1.5Mbpsの使い放題のオプション。
いつでも1.5Mbpsの低速状態に切り換えられるのでギガを節約できます。
なお、10GB未満の1GB、5GBのプランなら月額385円で「パケット放題プラス」を付ける事ができます。
その他に最大30kbps~最大3Mbpsの低速使い放題の「マイそく」も人気。
こちらはデータ通信をあまりしない方におすすめです。
格安SIM通信速度ランキング13位~15位。ラストはどこ?
通信速度 | ||
第13位 | IIJmio | 38.95Mbps |
第14位 | DMMモバイル | 20.91Mbps |
第15位 | BIGLOBEモバイル | 14.81Mbps |
格安SIM通信速度ランキングのラスト15位まではこちらです。
13位、格安SIMの老舗IIJmio、14位はDMMモバイル、15位、BIGLOBEモバイルの順です。
特にBIGLOBEモバイルの遅さが目立ちます。
あくまで実測の平均なので目安ですが、BIGLOBEモバイルの14.81Mbpsという数値はやはり気になります。
【13位】IIJmio:38.95Mbps
IIJmioはmineoと同じく格安SIMの老舗。大手です。
大手が格安SIMの通信速度ランキングの下位にあるのが意外でした。
2GB | 850円 |
5GB | 990円 |
10GB | 1500円 |
15GB | 1800円 |
20GB | 2000円 |
IIJmioのギガプランは特に低容量に強いプラン展開。
さらにスマホとのセット購入が安いのもIIJmioの特徴です。
【14位】DMMモバイル:20.91Mbps
ランキング14位は格安SIMの中でも比較的地味な存在のDMMモバイル。
実測平均が20.91Mbpsですから速いとは言い難い通信速度です。
ライト | 1254円 |
1GB | 1386円 |
2GB | 1518円 |
3GB | 1650円 |
5GB | 2101円 |
7GB | 2816円 |
8GB | 2948円 |
10GB | 3179円 |
15GB | 4378円 |
20GB | 5148円 |
1GBから細かくプランが別れていますプラン料金は高いです。
ライトというのは最大通信速度200Kbpsのプラン。
通信速度が遅いですから通話メインの方向けのプランです。その他にシェアプランがあります。
【15位】BIGLOBEモバイル:14.81Mbps
格安SIMの通信速度ランキング、最下位はBIGLOBEモバイルでした。
こちらのランキングはあくまで目安なので注意してください。
実測の平均が14.81Mbpsと遅いですが、あくまで平均値なのでこれよりも高速なケースもあります。
プランS (1GB) | プランR (3GB) | プランM (6GB) | |
1回線目 | 1078円 | 1320円 | 1870円 |
2回線目 | 858円 | 1100円 | 1650円 |
プラン展開は1GB、3GB、6GBの3つ。
2回線目はさらに安くなるのが魅力です。
なお、大量ポイント還元で有名なエディオンSIMの中身はこのBIGLOBEモバイルです。
格安SIM通信速度ランキングのまとめ
格安SIMの通信速度ランキング1位~15位までを順番に見て来ました。
まとめると以下の通りの順位になります。
通信速度 | ||
第1位 | ahamo | 89.24Mbps |
第2位 | povo | 83.82Mbps |
第3位 | LINEMO | 83.06Mbps |
第4位 | UQモバイル | 79.27Mbps |
第5位 | ワイモバイル | 73.04Mbps |
第6位 | 楽天モバイル | 69.45Mbps |
第7位 | nuroモバイル | 66.80Mbps |
第8位 | 日本通信SIM | 62.45Mbps |
第9位 | OCNモバイルONE | 46.58Mbps |
第10位 | イオンモバイル | 41.19Mbps |
第11位 | LinksMate | 40.61Mbps |
第12位 | mineo | 40.24Mbps |
第13位 | IIJmio | 38.95Mbps |
第14位 | DMMモバイル | 20.91Mbps |
第15位 | BIGLOBEモバイル | 14.81Mbps |
上位は三大キャリアのオンライン専用ブランドやサブブランドが占めました。
これらは厳密には格安SIMではありませんが、格安SIMと完全に競合するライバルです。
また4つめのキャリアである楽天モバイルは6位とまずまずの通信速度。
さらに独自の技術で通信速度を落ちにくくしているnuroモバイルも強いです。
格安SIMの中ではnuroモバイルが一番高速。オンライン専用ブランドなどを含めた全体ではahamoが高速という結果になりました。
注意点としてはこの通信速度は実測平均である事です。
あくまで平均値ですから、お昼や混雑時間帯などにはこれよりも通信速度が遅くなる可能性が高いです。
また、地域などによっても通信速度は変わってきますから、あくまで参考にとどめておく事が大切です。