テレワークにポケット型WiFiの導入を考えている方が困惑するのは、その種類の多さです。
様々な種類があるので一体、どれを選んだらよいのか迷ってしまいます。
そこで今回はテレワークに最適なポケット型WiFiの5条件とケース別のおすすめを解説します。
テレワークに最適なポケット型WiFiの重要5条件
1、ポケット型WiFiの通信容量はどれくらい必要か?
結論を先に言えばテレワークに最適なのは、月100GB以上~無制限の大容量のポケット型WiFiです。
一般的にテレワークで最も多く通信量を使うのはオンライン会議です。
オンライン会議アプリ「Zoom」の公式ではどのくらいのギガ容量を消費するか公表していません。
ぞこで当サイトで実測してみた結果、1時間当たり0.7GB前後(当サイト実測)使われる事が分かりました。
もっと少なく1時間当たり0.6GBとしているサイトもありますが、余裕をもって当サイト調べの0.7GBとして、何時間使えるか試算してみます。
月上限容量 | Zoomできる時間 ※月20日勤務として |
20GB | 1ヵ月 29時間 1日換算 1.5時間 |
40GB | 1ヵ月 57時間 1日換算 2.9時間 |
100GB | 1ヵ月 143時間 1日換算 7時間 |
無制限 | 無制限 |
オンライン会議を頻繁に行うテレワークなら100G以上は欲しい所です。
逆にオンライン会議をそれ程行わないなら、これより少なくても大丈夫でしょう。
月末に消費ギガを気にしながら仕事をするのはストレスなものです。余裕を持っておくことが大切です。
2、通信速度が一定の基準を満たしているか?
テレワークで最もシビアに通信速度を問われるのはZoom等のネット会議です。
Zoomについては、一定の通信速度をクリアしている必要があります。
Zoomに必要な速度は高品質で600kbps、HDビデオで1.2Mbps(参考:zoom公式サイト)です。
しかし、実際は公式発表の1.2Mbpsでは不安があり、余裕をもって十倍の10Mbpsは欲しいところです。
画質が荒いと資料はもちろん、相手の表情も認識しづらくなります。
更にポケット型WiFiは電波なので通信速度の安定性に欠けます。
例えば、1.2Mbps出ていた次の瞬間に0.6Mbpsに速度が落ちるなんて事もあり得ます。
10Mbpsあればこの揺らぎによるストレスを回避できます。
ちなみ10Mbpsはポケット型WiFiが余裕でクリアしている速度です。
回線 | 最高速度 | |
光回線 | 1Gbps~2Gbps程度 | |
ポケット型WiFi | 150Mbps~2Gbps程度 |
最高速度の比較ですが、実測は大きく異なります。
ポケット型WiFiの実測は一般的に遅くて10Mbps程度、速くて60Mbps出れば優秀。
5G対応のポケット型WiFiなら更に高速で100Mbps以上が期待できます。
これらの速度はZoomに必要な10Mbpsを実測でもクリアしています。
[st-kaiwa2]通信クオリティは大切。会議は相手もいるから迷惑をかける事になるよ。余裕を持った方が無難[/st-kaiwa2]
3、テレワークする期間≒契約期間
長期間にわたってテレワークを行うのか?短期間だけなのか?によって選ぶポケット型WiFiのプランも異なります。
契約縛りなし | 短期契約(1年) | 長期契約(2年~3年) | |
料金 | 高め | 高め | 安い |
違約金 | なし | 千円程度 | 1~3万円程度 |
ポケット型WiFiの料金の相場は大容量~無制限プランが月3000円~4000円台です。
長期契約になればなるほど月額料金が安くなります。
逆に短い期間の契約は月額料金が割高な分、違約金が少額で気軽にやめられます。
プランはご自身のテレワークの期間に合ったものを選びましょう。
[st-kaiwa2]割高だけど契約期間が短いポケット型WiFi。安いけど契約期間が長いポケット型WiFi。悩むところだね[/st-kaiwa2]
[st-kaiwa1 r]自身のテレワークスタイルと相談ね。テレワーク期間が短くてもポケット型WiFiはそれ以外の用途に使えるから長めの契約にしても良いかもね
4、テレワークに必要なセキュリティが確保されているか?
ネット環境のセキュリティが確保されていないと仕事上の情報が流れてしまう可能性があります。
しかし、この点は最新のポケット型WiFiなら暗号化されているので問題はありません。
ただし同じWiFiでも喫茶店などのフリーWiFiは注意が必要です。フリーWiFiは通信ののぞき見や、なりすましの可能性も否定しきれません。
その点、ポケット型WiFiは自分用のWiFi環境であるためそういった可能がありません。
5、行動範囲が通信エリア内である
ポケット型WiFiを持ち運んで使うなら自宅だけでなく、予想される行動範囲が通信エリア内である必要があります。
自宅だけでなく行動範囲内が通信エリア圏内である事を確認しましょう。
とはいえ、離島や山間部なら通信エリアをチェックする必要があります。
ポケット型WiFiだけでは厳しいテレワークもある!
テレワークにも様々な種類があります。
業種によってポケット型WiFiだけでは厳しいテレワークのジャンルがあるのも事実。
特に常時クラウド上での作業を一日じゅう行う場合は光回線の方が快適です。
クラウドの場合、ほんの少しのレスポンスの悪さが作業効率に影響してきます。
ポケット型WiFiも十分高速ですが、実測では光回線には及びません。
参考【テレワークに最適な光回線は?】ネット回線で後悔しないおすすめ5選
光回線はポケット型WiFiより数千円費用が高いですが、安定性と速度は抜群です。
また、大きなデータを常時扱うなら、大容量、または無制限のポケット型WiFiが最適です。
オンラインストレージは上り速度で効率が決まる
テレワークのデータ共有やバックアップ等にオンラインストレージは必須です。
オンラインストレージはダウンロードだけでなく、アップロードする機会も多いのでネット環境の上り速度が重要になります。
以下は、上り速度の比較です。
回線 | 最高速度(上り) | |
光回線 | 100Mbps~1Gbps程度 | |
ポケット型WiFi | 50Mbps~180Mbps程度 | |
テザリング | docomo | 実効速度23Mbps~45Mbps |
au | 実効速度12Mbps~27Mbps | |
ソフトバンク | 不明 | |
ソフトバンクエアー | 非公開 |
テレワークに最適なポケット型WiFi3選【即日有】
ここからはテレワークに最適なポケット型WiFiをケース別に紹介します。
月額料金は「月額実質料金」を表示しました。月額実質料金とは値引き等のキャンぺーンを適応した料金です。
現在、ポケット型WiFiはKDDIグループのUQが提供しているWiMAXが主流になります。
ただ、UQよりもプロバイダがはげしい価格競争をしており、実際はプロバイダの方がかなり割安です。
テレワークにおすすめの定番
1、WiMAX-GMOとくとくBB
クオリティの高く無制限のポケット型WiFiならWiMAXがおすすめです。
WiMAX回線だけでなく、auの5G回線、4G回線と3つの通信回線に対応しており対応エリアが広いです。
最大速度は2.7Gbps(2700Mbps)非常に高速。Zoom会議など動画のやり取りが多いシーンに大活躍します。
無制限なのもWiMAXの魅力。WiMAXプロバイダの中でもGMOとくとくBBはキャッシュバック適応で月額実3,713円とリーズナブル。この金額には端末代も含まれているため、別途端末を用意する必要もありません。
最短即日発送。レスポンスも早い定番です。
月額実質 | 税込3713円 |
通信容量 | 無制限 |
発送 | 最短即日 |
Speed Wi-Fi 5G X11
スタイリッシュな5G対応ポケット型WiFiは最高速度2.7Gbpsと高速。
この他に設置型のホームルーターを選ぶ事も可能です。
2、カシモWiMAX
カシモWiMAXも高速、無制限のWiMAX回線。WiMAX、au4G、5Gに対応です。
GMOとくとくBBとの違いはシンプルな安さ。
月額料金は4378円と少し高いですが、キャッシュバックの手続きをする必要がなく安いのが魅力です。
端末代金の月賦はカシモ側で負担してくれるため実質無料。
月額実質 | 税込4378円 |
通信容量 | 無制限 |
発送 | 最短即日 |
3、UQ WiMAX
そもそも WiMAXはUQが提供するサービス。
その下にGMOとくとくBBやカシモのような各プロバイダがあり値引き合戦をしている状況です。
UQ WiMAXはその総元締めですね。
月額実質料金は端末代金が重く4576円になりますが、UQとじかにポケット型WiFiを契約するメリットがあります。
月額実質 | 4576 円 |
通信容量 | 無制限 |
発送 | 最短即日 |
テレワークに利用するならWiMAXのポケット型WiFiがおすすめです。無制限で通信クオリティが高く対応エリアも広いため欠点といいう欠点が見当たりません。
ポケット型WiFiとテザリング・光回線・ホームルーターを比較する
テレワークのネット回線としてポケット型WiFi以外に候補に挙がるのが、光回線、スマホによるテザリング、更にはソフトバンクエアーです。
一つ一つ比較検証していきましょう。
テザリングのWiFiとポケット型WiFiの比較
テザリングの課題は月額の上限ギガ数と料金です。
【三大キャリアのテザリング上限ギガ数】
通信会社 | プラン名 | テザリング上限ギガ数 |
docomo | 5Gギガホ | 無制限 |
5Gギガライト | ~7GB | |
au | 使い放題MAX | 無制限 |
スマホミニプラン | ~4GB | |
ソフトバンク | メリハリ無制限 | 無制限 |
ミニフィットプラン | ~3GB |
最近、各社とも無制限プランを出していますが、あまりに割高です。
たとえばドコモの5Gギガホは7315円/月。
これに家族割やセット割を最大限に適応しても4928円/月します。
auやソフトバンクも同じ価格帯です。
さたにテザリングの問題はスマホのギガ消費がテザリングだけではなく趣味の消費にも使われる事です。
動画視聴やゲームでのギガ消費があるのなら、あっという間に速度制限がかかります。
速度制限にかかるとその瞬間から業務に支障が出るので、率直に言ってテザリングはテレワークにおすすめできません。
ポケット型WiFiは大容量で月3000円~4000円台なので高額とは言えません。
スマホと違い専用機器ですから充電も長持ち、ノンストレスなので仕事もはかどります。
光回線とポケット型WiFiの比較
イメージ
光回線と比較した場合、ポケット型WiFiでテレワークを行うメリットは3つあります。
1、工事不要で着いたその日からテレワークに使用可能
光回線の場合、工事の予約が必要で、2週間以上待たされる事もあります。
更に工事への立ち合いも必要です。
ポケット型WiFiは、ネットで契約して着いたその日から使えます。
2、持ち運び可能で外出先でも使える
こちらも固定回線には無い魅力です。
コンパクトなポケット型WiFiを持っていけば外出先でもテレワークが可能です。
たとえば外出先のスターバックスなどで気軽にテレワークができます。
3、料金が固定回線よりリーズナブル
光回線が月額4000円~6000円程度なのに対し、ポケット型WiFiは3000円台で利用できます。
【光回線と代表的なポケット型WiFiの比較】
月額実質料金(税込) | 最大速度 | 速度制限 | |
光回線 | 4000円~6000円程度 ※工事費の月賦込み | 最大2Gbps(NURO光) 最大1Gbps(フレッツ光) | 無制限 |
WiMAX (GMOとくとくBB) | 3713円 ※端末無料 | 最大2.7Gbps程度 | 無制限 |
速度面でもポケット型WiFiも健闘はしていますが、やはり光回線の安定性にはかないません。
ちなみに、ネット回線の快適度の目安は以下の通りになります。
※あくまで目安
ポケット型WiFiの速度でも十分であり、テレワークが可能なのが分かります。
ホームルーターとポケット型WiFiの比較
ソフトバンクエアーとポケット型WiFiをテレワーク用途として導入する場合を比較してみます。
ソフトバンクエアーが使う回線はソフトバンクのポケット型WiFiが使うWiFi回線と同じです。
Pocket WiFi 802ZT
原理的はポケット型WiFi端末と同じですが、幾つか違う点があります。
【ソフトバンクエアーとポケット型WiFiの主な違い】
電源 同時接続数 ソフトバンクエアー
(Airターミナル4)コンセント 64台 ポケット型WiFi
(Pocket WiFi 802ZT)バッテリー 16台
ソフトバンクエアーは同時接続台数が多くコンセントで接続。コンセントで接続ですから携帯できません。
その代わり、ソフトバンクエアーから出るWiFi電波は範囲が広く家じゅうをWiFi環境にしてくれます。
したがって自宅のみでテレワークをするのならソフトバンクエアーも選択肢に入ります。
テレワークで使うポケット型WiFiよくある質問
ポケット型WiFiでテレワークはできる?
できます。ご自身の仕事のスタイルに合ったものを選びましょう。
ポケット型WiFiのレンタルはできる?
AiR-WiFiやクラウドWiFiなどは無料でポケット型WiFiをレンタルしてくれます。WiMAX(GMOとくとくBB)の場合、無料で手に入ります。
テレワークにおすすめのポケット型WiFiは?
まずは無制限で高速なWiMAXを検討するのがおすすめです。ライトな利用ならクラウドSIMのポケット型WiFiも選択肢ですが通信速度は期待できません。
テレワークの為のポケット型WiFiの助成金と導入実例
テレワークは国の推奨する働き方なので、ポケット型WiFiを導入する企業には助成金制度があります。
実際にテレワークを推進している実例とあわせてご紹介します。
テレワークでポケット型WiFiを導入する際に利用できる助成制度
経営者がテレワークで従業員にポケット型WiFiを支給する際、懸案事項となるのがそのコストでしょう。
1台当たり数千円の通信費がかかるため、対象人数が多ければそれなりの負担となります。
あわせて、パソコンも支給するとなればさらに負担は増えることになります。
実は、企業のテレワーク導入準備にかかるコストについては、さまざまな助成金が適用されます。テレワーク用通信機器の導入・運用も対象とされているため、ポケット型WiFiは助成対象となります。(※パソコンは対象外です。電話確認済。)
同様に、東京しごと財団や各自治体などでも助成金の受付を行っています。
ポケット型WiFiを社員に支給してテレワークを推進している企業
増加しつつあるテレワーク導入企業
働き方改革の一環として、サテライトオフィスの設置や在宅勤務制度の導入などテレワークを推進する動きが加速しています。
テレワークを行う際に必須となるのはさまざまなICTインフラ。セキュアなクラウドサービスやリアルタイムのビジネスチャットアプリなど、先端のICTなくしてはテレワークは成り立ちません。
そんなテレワークのネット環境を構築するために、高速データ通信可能なポケット型WiFiを利用する企業も増加中です。ここではテレワークにポケット型WiFiを活用している企業をご紹介いたします。
在宅勤務を行うには高品質なネット環境が必須
まず、現在どの程度の企業がテレワークを導入しているのかを見てみましょう。
令和元年5月30日に総務省がリリースした通信利用動向調査によれば、有効回答数2119社のうち19.1%の企業がテレワークを導入しているそうです。
また、同調査によれば約6割以上の企業がクラウドサービスを利用しており、ファイル保管・データ共有や社内情報共有、スケジュール共有などの用途でこれらのサービスを使っています。
個人利用とは異なり、法人で使うクラウドサービスはデータ量が段違いに多く、セキュリティもそれなりのものを求められます。
カフェなどの無料WiFiからの接続を禁止している企業もあるほどです。
在宅勤務の社員にノートPCやタブレットなどと同様に通信速度とセキュリティに優れたポケット型WiFiが貸与されることもあります。
ポケット型WiFiを支給しテレワークに取り組む企業
ではテレワークを行う社員にポケット型WiFiを貸与して働き方改革に取り組んでいる企業の事例をご紹介しましょう。
事例1・ポニーキャニオン
多くのアーティストが在籍し、CDやDVDなどのソフト制作・販売を手掛けている株式会社ポニーキャニオンは、2016年に開始した働き方改革事業の一環としてテレワークを導入しています。
主に制作や宣伝部門を中心として時間の有効活用を目的とした出社を必要としない勤務制度を整備し、リモートで業務が完結できるネット環境を構築しました。
該当する社員にはポケット型WiFiを貸与し、セキュアで高速なネット環境を提供しています。
なお、同社はさらなる働き方改革を進めるためテレワーク・デイズ2019にも参画しています。
事例2・静岡県静岡市
「お試しテレワーク体験」と題して、主に首都圏の企業に対して静岡でのテレワークの呼びかけを行っています。
将来的な移住・定住に向けて静岡市内でテレワークを体験してもらうという目的で、都心にある企業で働く社員が静岡市内の駅近コワーキングスペースなどを利用してもらうための施策を予算化しています。
具体的には、往復新幹線代の支給やコワーキングスペース利用料の負担とともに、ポケット型WiFiの貸与が挙げられています。
これにより、都心部の会社員はほぼ個人負担が無い状態でテレワークを実践することが可能となり、実際に複数の企業がこの制度を利用して働き方改革を進めています。
まとめ
テレワークに使うポケット型WiFiは無制限、高速なWiMAXがおすすめです。
特にZoom会議には通信速度が求められます。WiMAXのポケット型WiFiはWiMAX回線だけでなくau4GLTE、au5Gに対応しており、高速で安定した通信クオリティが期待できます。
特におすすめはWiMAXプロバイダ、GMOとくとくBBです。
キャッシュバック適応で月額実質3713円と格安。端末代も無料です。